部下の働くモチベーションは無料では手に入らない
新入社員が入社して2ヶ月ばかり経ちました。皆さんの会社の新入社員はどうですか?「今年の社員も「ゆとり」だな~」とか言ってませんか?
多少理不尽なことがあっても、ぐっと我慢をするのが社会人だろ?
組織の一員なんだから、ちょっとくらい辛いことがあったからって文句言うな!
甘ったれるな!!!!!!
と、もし貴方が思っているのであれば、ちょっと立ち止まって考え直してください。
もし、貴方が本当にそう思っているのであれば、一番甘ったれているのはあなたです。なぜなら、貴方は人のモチベーションをどう上げるか必死になって考えることを放棄しているからです。そして、モチベーションは自分ではなくて自分ではない誰か(=個々人や組織)が上げるものだ、と思っているからです。
人のモチベーションはただではありません。人はそれぞれ異なった価値観を持ち、異なった理由で仕事をしています。もし、貴方がマネージャーであれば、貴方の仕事は貴方に割り振られたリソースを最大限に活用して期待される成果を出すことです。
人はモチベーションで大きく成果が変わります。そして人のモチベーションを上げることは半分はアートですが、もう半分は工学です。
人のモチベーションを上げるか下げるかを「自分の責任ではない」として手放すことはマネージャーとしての責任放棄でしかないと思います。
ネットワーク分析で有名な関西大学の安田雪さんが面白いことを言っていました。
企業におけるリーダーの類型化で「課長島耕作」が出てくることがある。あれは、終身雇用を前提とした時代のリーダーのあり方だ。確かに、中澤部長など、魅力的なキャラクターは出てくるが、「辛いことがあっても耐えろ」というのは、終身雇用、すなわち我慢していればそのうち出世することができる、と信じられた時代のサラリーマンのあり方だ。
もし、貴方が「組織の一員なんだから~」と思っているとしたら、きっと貴方は「島耕作病」です。一世代前の考え方にどっぷり漬かっている恐れがあります。
本当にそれでよいのか、立ち止まって考え直すことをお勧めします。時代は大きく動いています。人間の心の問題に無関心で要られる時代(=皆が似たようなモチベーションで仕事をしていた時代)は終わりました。部下のモチベーションにマネージャーとしてどう関わっていくか、本当にまじめに考えた方が良いです。
では、どうすれば部下のモチベーションは上がるのか。
その触りの部分をまた来週にかけて書いていこうと思います。